2026年02月04日

【2月出版界の動き】25年出版市場は4年連続マイナス

◆書籍・雑誌は1兆円割る
 2025年度の紙と電子を合算した出版市場規模は1兆5462億円(前年比1.6%減)となった。出版科学研究所が発表した。4年連続のマイナス。市場規模はコロナ禍前の19年とほぼ同規模となった。
 紙の出版物は9647億円(同4.1%減)となり、ピークの1996年に2兆6千億円に達した市場も、ついに1兆円を割り込んだ。その内訳は、書籍が5939億円(前年と同率)、雑誌が3708億円(前年比10.0%減)。雑誌は月刊誌(ムック・コミックス含む)が3195億円(同8.6%減)、週刊誌が513億円(同17.9%減)。月刊誌の内訳は定期誌が約5%減、ムックが約4%減、コミックス(単行本)が約15%減。
 電子出版物は5815億円(同2.7%増)。内訳は電子コミックが5273億円(同2.9%増)、電子書籍が459億円(同1.5%増)、電子雑誌が83億円(同3.5%減)。
 これまで市場をけん引してきた電子コミックの伸び率が鈍化。各ストアでの割引やポイント還元、期間限定の全話無料施策が活発に行われた影響と推察されている。また電子雑誌は24年にサブスクの値上げでプラスとなったが、25年は会員減により再びマイナスに転じた。

◆「独立書店」支援200店
 トーハンは24年10月から独立書店向けに本を卸すサービス「HONYAL(ホンヤル)」を手がける。本の流通フローを簡略化することで、従来は口座開設に至らなかった少額の取引先とも持続的に取引が可能なスキームだ。すでにホンヤルを利用し50店が開業している。
 小さな店舗で営む「独立書店」が増えるなか、異業種からの参入でも経営ができるように支援するインフラが整ってきた。書籍販売への新規参入を促し、人と本とのタッチポイントを増やすことで、無書店自治体の増加などの課題解決に寄与することを目指す。
 この「HONYAL(ホンヤル)」を発展させるため、28年3月期末までに200店まで増やす目標を公表した。仕入れが月に5万円でもOK とのこと。

◆「ハルメク」書店販売
 定期購読者向けの生活雑誌「ハルメク」は、1月1日〜2月20日の期間限定で、全国の「TSUTAYA」200店舗で、雑誌「ハルメク」の過去号を販売する取り組みを実施。定期購読を中心に展開してきた同社が、全国規模で雑誌を書店販売するのは初めて。新たな読者との接点創出を図る。
 <「ハルメク」バックナンバーフェア>では、25年4月号〜11月号を販売する。通常、送料込みで販売価格880円(税込)のところ、フェアでは送料を除いた720円(同)で販売する。
 「ハルメク」は、「50代からの女性の心豊かな生き方・暮らし方を応援する」をコンセプトにした女性誌。自宅直送による定期購読のみで展開している。販売部数は46万2000部を誇り、50代以上の女性を中心に高い支持を集めている。

◆角川歴彦氏が控訴
 東京地裁は1月22日、東京五輪・パラリンピックのスポンサー選定をめぐる汚職事件で、角川歴彦氏(82)の判決公判を行い、中尾佳久裁判長が同氏に対して「懲役2年半、執行猶予4年」の有罪判決を言い渡した。角川氏はその後、弁護団と会見に臨み、「大変残念です。私の闘いは続きます」と話した。
 弁護士の弘中惇一郎氏は「客観的な裏付け証拠もなく、都合のいい証言を繋ぎ合わせた判決」とし、明日23日に控訴すると伝えた。村山浩昭弁護士は「人質司法、保釈してもらうための表面的な弱い供述をもとに判断されている」とし、元裁判官の立場から「嘆かわしい、必ず正す」と応答した。

◆深沢潮さん提訴
 「週刊新潮」が掲載した高山正之氏のコラムで、作家の深沢潮さんらが名指しで差別を受けた問題をめぐり、このコラムを収録した書籍を刊行するなどした出版社ワックと筆者の高山正之氏を相手取り、深沢さんが660万円の慰謝料を求める訴えを22日、東京地裁に起こした。
 コラムは昨年「週刊新潮」7月31日号に掲載された。1940年、日本が朝鮮人に日本式の姓名に改名するよう強いた政策を引いて<創氏改名2・0>と題し、深沢さんをはじめ俳優や大学教授らの実名を挙げて「日本も嫌い、日本人も嫌いは勝手だが、ならばせめて日本名を使うな」と記した。
 会見した深沢さんは「自分の尊厳が傷つくこと、差別されることを、そのままにしておくつもりはない。放置し続ければ、差別は果てしなく広がっていってしまう」と話している。
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2026年02月03日

【お知らせ】映画上映『壁の外側と内側/パレスチナ・イスラエル取材記』+トークby監督:川上泰徳(中東ジャーナリスト)と第2部:「ガザの虐殺は終わっていない、西岸も悪化」情勢分析+質疑応答・意見交換会 2月7日(土)午後13時30分

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 映画上映『壁の外側と内側/パレスチナ・イスラエル取材記』+トークby監督:川上泰徳(中東ジャーナリスト)と第2部:「ガザの虐殺は終わっていない、西岸も悪化」情勢分析+質疑応答・意見交換会――のご案内

【日時】2月7日(土)午後13:30より
■第1部:13:30 ※開場:13:15
『壁の外側と内側 パレスチナ・イスラエル取材記』上映会(104分)+トーク(30分)
 ▽参加費:一般1500円、学生1000円
■第2部:16:20 ※開場16:00
「ガザと西岸のいま」情勢分析(40分)+意見交換(40分)
 ▽参加費:一般・学生500円(会場費負担のみ)※第2部だけの参加も歓迎。
【場所】西荻シネマ準備室 (ことカフェ2階) 
※東京・杉並区西荻南3-6-2-2F
※JR西荻窪駅南口徒歩3分
【定員】第1部、2部ともに30人(要予約) 
※会場の制約があり、定員になり次第、締め切ります。

◇予約受付のメールアドレス:
gazanomirai@gmail.com     

※「第1部または第2部」を明記し、氏名、メールアドレス、「一般または学生」の別を記入。

※予約された方には確認のメールを返信します。

―――――――――――― 

なお、私のX(ツイッター)で、最新のガザ情勢や、ガザについて、140字の制限を外して、情報を発信しています。

https://x.com/kawakami_yasu

なお、私の個人アカウントとは別に、「ガザの人々の日々の情報」というガザ情報に特化したXアカウントを開き、発信もしています。

https://x.com/kawakami_yasu2
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2026年02月02日

【パグウォッシュ会議】世界大会が広島宣言 人間性を心にとどめているか 9条に言及 対話を強調=金崎由美(中国新聞ヒロシマ平和メディアセンター長)

  核兵器廃絶を目指す科学者たちの国際組織「パグウォッシュ会議」の世界大会が11月1〜5日、広島市内であった。39カ国・地域の科学者や医師、人文・社会科学の研究者と元政府高官ら約190人が被爆地に集い、「対立の激化、外交の弱体化、核兵器使用を抑制してきた規範の崩壊」に警鐘を鳴らすとともに「対立を超えた対話」を求める「広島宣言」を最終日に採択した。

 パグウォッシュ会議は、米ソに核軍縮交渉などへの貢献が評価され1995年にノーベル平和賞を受けた。今大会では日本被団協、核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)、核戦争防止国際医師会議(IPPNW)、の受賞計4団体の代表がそろい、核兵器廃絶への緊急的な取り組みを訴えた。

 中東からの参加が目立ち、特にパレスチナ自治区ガザの惨状への怒りが色濃く表れた。イラク・フセイン政権下で核開発協力に反対し、アブグレイブ刑務所で10年余の投獄に耐えた核化学者アルシャハリスタニ氏が会長に就任したこともあるのだろう。
 5日間の公式、非公式討論を経ての広島宣言は、核抑止依存で真の平和を築くことはできないと強調。「広島と長崎への原爆投下は…未来に続く人類の良心と道徳の破壊を象徴する」と訴えた。憲法9条を「良心の不滅の灯台」としたのは、パグウォッシュ会議の鈴木達治郎執行委員長ら日本側関係者の一致した思いである。

 一方、議論の的となった非人道状況の明記や加害国の名指しはなかった。原爆資料館の見学や被爆者との出会いを通じて参加者が何を得たのかも記してほしかった。
 とはいえ、「対立を超えた対話」への努力は正当に評価すべきだ。イスラエルのオルメルト元首相とパレスチナ自治政府のアルキドワ元外相、ウクライナ元外相とロシアからの研究者がそれぞれ壇上で席を並べた。パレスチナ人参加者がオルメルト氏を糾弾する場面でも、発言が遮られることはなかった。開幕前日、中国新聞の取材にアルシャハリスタニ会長は、イスラエルによるジェノサイドとオルメルト氏の大会参加に抗議する市民団体からの質問状に自ら言及し「真摯に受け止めている」と語っていた。

 パグウォッシュ会議設立の精神は、55年のラッセル・アインシュタイン宣言にある「人間性を心にとどめよ、そして他のすべてを忘れよ」だ。被爆地で非戦・非核を誓った参加者の行動を願うだけでなく、私たちもあらゆる非人道的な状況について人間性を心にとどめているかを自問する機会としたい。 
       JCJ月刊機関紙「ジャーナリスト」2025年12月25日号 
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2026年02月01日

【25読書回顧―私のいちおし】日本を蝕み続ける「国策」事業=高世 仁(ジャーナリスト)

 石破首相は戦後80年所感で「歴史に正面から向き合う」必要を強調したが、その思索のタネ本≠フ一つが猪瀬直樹『昭和16年夏の敗戦』(中公文庫)である。
 太平洋戦争開戦直前、軍民から若手優秀を集めた内閣直属の「総力戦研究所」が、対米戦は必敗との合理的な予測を東條首相に提出した。しかしそれは握り潰され、日本は立ち止まることなく破滅に突き進んでいった─その経緯を描くノンフィクションだ。高市新政権が独善的な危機扇動に傾くいまこそ読まれるべき一冊である。
 なお、この作品をドラマ化した8月のNスペ「シミュレーション」は史実の歪曲と批判され、NHKの劣化≠ェ世間の話題となった。
 
 引き返せずに奈落へと向かう「慣性」の病理は戦後も日本を蝕み続けている。辺野古しかり、原発しかり、リニア計画もまたその典型だ。
 樫田秀樹『混迷のリニア中央新幹線』(旬報社)が鋭く迫っている。彼はいち早く警鐘を鳴らし、2015年度のJCJ賞を受賞している。リニア計画は、トンネル掘削による環境破壊や住民への工事被害をもたらす上、傾国の大赤字事業となるのは必定。だが国策≠ナあり、JR東海が巨大広告主である事情もあって、マスコミは批判を自粛する。受賞から10年、樫田はすでに表面化した深刻な問題を自分の足で丹念に追い、これでもなお敗戦≠ヨ突き進むのかと我々に問う。
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 25年度の開高健ノンフィクション賞は、小松由佳『シリアの家族』(集英社)が受賞した。シリア難民と結婚し二児をもうけた彼女が、「家族」を軸に、24年12月のアサド政権崩壊を挟む激動のシリア情勢を、まさに自分事≠ニして描き切った圧巻の一冊である。
 私は2017年のNNNドキュメントで彼女の番組を制作して以来のご縁だが、ヘイトが横行する今日、家族の中にもある異文化を理解し尊重する姿から、多くの示唆を与えられている。 高世 仁(ジャーナリスト) (中公新書 980円) 
       JCJ月刊機関紙「ジャーナリスト」2025年12月25日号 
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2026年01月31日

【オピニオン】「対話」で新たな運動の構築を=難波健治(広島支部)

 被爆80年・戦後80年の今年、社会のあり方をめぐり各地でさまざまな活動が展開された。その節目の年がまもなく終わろうとしている。被爆地広島支部のこの1年間の取り組みを振り返りながら、今、ジャーナリズムと市民の運動に何が求められているのかを考えた。
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 私たちは今、大きな不安の中にいる。ジャーナリズムや平和、文化などの分野で、これまで通りの取り組みを続けていけば、日本が戦争の当事国になることを避けられるのだろうか。
 日本被団協へのノーベル平和賞授賞が決まり核兵器廃絶への期待が膨らんだ1年前、今のような世界のありようを想像できた人はどれくらいいただろうか。
 国際秩序は音を立てて崩れつつある。日本の政治は混迷を極め、米国が求める戦争準備を加速させるばかりだ。国会に目を転じれば、本来あるべき与野党の対決軸がどこにあるのかも定かでないありさまだ。
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 そんな中、私たちは毎年開いてきたJCJ広島「不戦のつどい」を、今年は9月から12月13日に変更し、共同通信の石井暁編集委員=写真=を講師に迎えた。
 今年の8・6を前に、防衛省担当30年を超すベテラン記者が暴いた事実はこうだ。
 日米両政府が有事を想定した机上演習をこれまで複数回実施し、そこで米軍が核兵器を使用するシナリオが議論された。昨年の机上演習で自衛隊は米軍に「台湾有事」に際し、中国に「核の脅し」をかけるよう再三求め、米軍も最終的に同意した――。この特ダネは私たちの記憶に新しい。
 石井さんは「つどい」で、「今、目の前で進む対中戦争の現実」と題し、取材で得た事実を丁寧につないだ特ダネの裏側を公開した。
 100人を超す市民が集まり、ジャーナリストも少なからずいた会場からは「報道で次々と知らされる事柄が一つにつながった。『台湾有事』とは何か、政府が何をしようとしているのか理解できた」との声をはじめ、35人から質問や意見が文書で寄せられた。その中には、現場の記者からの「『本当のことを書く記者』になるため、組織の内部に協力者をつくるやり方を教えてほしい」という要望もあった。

 広島支部は今年の「不戦のつどい」を、戦後80年の「12・8」を見据えて企画した。日本が真珠湾とマレー半島で米英を奇襲攻撃し、侵略戦争をアジア・太平洋に拡大した「12・8」は突然起きたのではない。
 それは明治以降、日清、日露、日中の戦争で日本が積み上げた領土拡張、権益拡大が行きついた先にほかならない。だが、高市早苗内閣は、この歴史の事実と真摯に向き合おうとしない。

 昨今の大軍拡や首相の台湾発言、さらには与野党挙げての「スパイ防止法」制定の動きなど、戦争に向けてひたすら走り続ける現実とその危険性を、メディアはどれほど伝えているか。私たちはそんな思いを込めて「不戦のつどい」を準備し、今後の課題を得ることができた。
 それは「対話」することの大切さだ。対話するには、相手の思いにしっかり耳を傾けなければならない。21世紀のこの時代が持つ、さまざまなファクト(事実)を共有し、自らの思想をかたちづくる決意を新たにした。

 私たちは、高市政権や同調勢力の国家観に基づく社会とは異なる社会のあり方を、主権者として示す必要に迫られている。それは市民一人ひとりが自らの希望を語りあい、その希望の中にこそ生きるための根拠があることを示すということだ。
 私たちには、そのためにお互いの要求を確かめ合い、対話を通して一致点を見つけ、共に動く運動のあり方を構築することが求められている。
       JCJ月刊機関紙「ジャーナリスト」2025年12月25日号 
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2026年01月30日

【NHK】井上新会長に公開質問状を1月26日に提出=市民とともに歩み自立したNHK会長を求める会

  2026年1月26日
日本放送協会会長 井上樹彦殿

【公開質問状】
井上樹彦NHK新会長体制発足にあたり、健全な民主主義の発展に貢献する公共放送・公共メディアにするよう強く要望し、次に記す6点について、誠実かつ具体的な回答をお願いします。

市民とともに歩み自立したNHK会長を求める会
共同代表 河野 慎二(日本ジャーナリスト会議運営委員)
丹原 美穂(NHKとメディアの今を考える会共同代表)
永田 浩三 ( 武蔵大学名誉教授 )

 私たち「市民とともに歩み自立したNHK会長を求める会」は、公共放送・公共メディアNHKは、日本社会になくてはならない重要な報道機関であると認識しております。そこで、昨日NHK会長に就任された貴殿には、NHKの自主自律を堅持し、職員・スタッフ・出演者などの人権を守る取り組みを積極的に推進し、情報公開を徹底して経営の透明化を図り、正確で質の高い番組を放送・配信することで、NHKが真に日本の民主主義の発展に貢献できるよう経営に取り組んでいただきたいと強く願っております。

つきましては次の6点の質問にお答えいただきたく存じます。

(1)貴殿は昨年12月9日に記者会見で、政治圧力に屈したり忖度することは、「(報道機関の)一番根幹の大事な生命線を傷つけることになる」と述べました。一方、昨年11月30日付の「朝日新聞」は元政権幹部の証言をもとに、3年前の稲葉延雄会長就任の際の人事は、岸田文雄首相・麻生太郎副総裁・茂木敏充幹事長が「ナンバー2、ナンバー3も含めたパッケージで決めた」とする記事を掲載し、井上副会長の就任は政府・与党の指名であったことを明らかにしました。このように政権からナンバー2として選出された関係にある井上新会長が、政治圧力に抗ってNHKの放送の自主自律を堅持することができるのでしょうか。

(2)NHKの記者は日々血のにじむような取材を積み重ね出稿しても、放送に流れることはそのごく一部にすぎないことが繰り返されています。その結果、優秀で有能な記者の中には、失望してNHKを去っていく者がいます。こうした蛇口が詰まった不健全な事態を、政治部記者としての豊富な経験を持つ貴殿はどのように改善しようと考えておられるでしょうか。

(3)公共放送NHKはいま、ネット展開も本来業務とするという大きな転換期にあります。その中で視聴者にとっては、NHKが新しい時代にどのようなメディアであろうとしているのか、将来ビジョンが共有されているとは到底言えません。公共放送・公共メディアのリーダーとして、NHKで働くひとたち、そして視聴者にたいしてどのような建設的な対話や議論の場をつくろうとされるのか、ぜひお聞かせください。

(4)中居正広氏の女性アナウンサーへの性加害を発端としたフジテレビ問題をきっかけとして、民放各局は人権方針の実施体制の整備や被害救済窓口の設置などに取り組みましたが、NHKは新たな取り組みは何も行っていません。NHKとして今後、職員だけではなく、番組制作会社の社員・スタッフ、出演者などの被害者救済窓口の設置や救済制度の確立などについて、どのような体制整備を行う予定でしょうか。

(5)ジャニー喜多川氏による性加害問題について、TBSは外部の弁護士も含めた特別調査委員会を設立して調査を行い「調査報告書」を公表しましたが、NHKは何の調査も行っていません。NHKの709リハーサル室で頻繁にジャニーズ・ジュニアのオーディションが開催され、そこで選ばれた少年たちが性被害に遭っていました。ジャニー氏は「ザ少年倶楽部」への出演を餌に少年たちを誘き寄せ、709リハーサル室で狩をしていたのであり、これは公共放送NHKが子どもへの性加害に加担してしまった深刻な問題です。NHKは第三者委員会を設置して調査・検証を行い、再発防止策を策定すべきだと考えます。実施するつもりはないのでしょうか。
また、実施するのであれば、どのような構成員で第三者委員会を設置していくのでしょうか。

(6)NHKの職員の懲戒処分の公表には不可解なものが多く、隠蔽が疑われています。例えば、2024年12月25日にNHKは経営企画局と人事局の専任局長を兼務する人物(50代)を「降格と停職3か月」の懲戒処分にしたと発表しました。その理由は「人事などの機密情報」を他部署の副部長と多数共有したというものでしたが、このような理由で「降格と停職3か月」という処分はあまりにも重く不自然です。処分を受けた職員は経営計画の策定や総務省対策などを担っていた人物であり、懲戒処分の真の理由はコンサル企業がらみの不正だったという情報があります。情報公開の徹底を図るためにも事実を公表すべきです。公表するか否かのお考えをお聞かせ下さい。

具体的で誠意ある実質的な回答を求めます(回答期限は2026年2月末日)。

【本件の連絡先】市民とともに歩み自立したNHK会長を求める会
        事務局長 長井暁:E-mail:akatuki62@nifty.com
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2026年01月28日

【25読書回顧―私のいちおし】「近くて近い」日韓関係=鈴木 伸幸(東京新聞編集委員)

 米トランプ大統領は自国中心主義を鮮明にし、日本では「日本人ファースト」を唱える政党が躍進。ウクライナに侵攻したロシアには中国と北朝鮮が急接近─。地政学的な変化が進む中、民主主義や資本主義といった価値観を共有する隣国の韓国は、日本にとって重要な外交パートナーだ。

 「近くて遠い国」とも言われたが、今年、誕生した革新の李在明大統領は「実用外交」を標榜。
日韓は「近くて近い」関係に成熟しようと努める。それを再考するための良書が、前駐日韓国大使の朴母、『誠信交隣』(中日新聞)だ。2012年から21年にかけて書かれたコラムを中心に、最近の講演会議事録なども加えて編集された。
 「温故知新」というほど古くはないが、日米でも研究活動した著者が国交正常化60年を迎えた日韓関係を軸に米国、中国、北朝鮮も交えて東アジアを論考した本書は今こそ読む価値がある。
    
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 「戦後80年」というメモリアルイヤーの今年は、終戦で始まった悲劇にも目を向けてはどうだろうか。城内康伸『奪還』(新潮社)は、朝鮮半島北部で難民化した約25万人の邦人を帰国させんと命懸けで奔走し、後に「引き揚げの神様」と呼ばれた松村義士男の闘いの記録である。家を追われた邦人は何万人もが飢えと疫病に行き倒れた。そんな中、松村は約6万人を救った。本書は12月のBS-NHK「昭和の選択」の原案になった。

 現在進行形の「戦後」もある。昨年末に終わるには終わったシリア内戦。小松由佳『シリアの家族』(集英社)はシリア人と結婚し、2人の子どもがいる著者が内部から見た取材記。独裁制による恐怖政治が敷かれ、政府軍と反政府軍が対峙。
 その反政府軍も一枚岩ではない。市民に複雑な分断が生まれ国内外で一千万人超が難民化。それが欧州で排外的な極右政党の台頭を招く一因に。内戦は終わっていない。(中日新聞 2,200円)
      JCJ月刊機関紙「ジャーナリスト」2025年12月25日号  
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2026年01月27日

【福岡支部リポート】支部存続へ改革案 休眠状態から脱却めざす=白垣 詔男

■組織じまいの意見も
 このところ休眠状態≠フ福岡支部をどうするか―。
一部で「組織仕舞い」の意見も出ているが、今後の活動を含めて、存続か否かを11月初旬に開いた幹事会で話し合った。その結果、来年の総会時までに「支部改革案」を作り、活性化を目指すことにした。
 会員は、2000年の支部発足時には35人いたが現在は15人。お亡くなりになったり高齢で退会したりと減員が続く一方、新加入者はわずか1人と寂しい。活動も、このところ、機関紙を年3回発行するものの、他の活動は、「友好団体」である「九条の会福岡県連絡会」「NHKを考える福岡の会」「九州民放OB会」などの主催行事に「共催」「協賛」するだけで主催行事はこの20年間ほど全くない。
 かつては、中村哲さんの講演会を開き、多数の参加者で活気を覚えたこともあった。主催者として、「これがJCJの活動」だと実感した。

■なくなった活動
 その後、福岡支部が主催した活動はなくなった。
 最近では、支部が団体会員になっている「NHKを考える福岡の会」が10月25日(土)に開いた講演会(講師=岩崎貞明メディア総研事務局長)に「九州民放OB会」とともに共催に名を連ねた。その他、「九条の会福岡県連絡会」主催の憲法集会に「協賛」することもあるが、実際に動くのは、そうした団体の世話人や事務局員にもなっている支部会員らだ。
 以上のような現状を打破しなければならないという意識はあるものの、実働する会員がほとんどおらず、会員の一部からは「支部を解散したら」「会費(年1万2千円)が高い」といった声が出ている。

■高額会費の問題も
 会費が高いのは間違いない。会員を勧誘するにしても、会費に見合った支部の活動や会員になっても会費分のメリットが見つからないので声を掛けにくい。そこで、幹事会では「正会員のほかに会費を安くする準会員(呼び方は未定)制度を新設しては」と言う意見も出た。ただ、会費を安くすれば会員が増えるというものでもない。マスコミに働く現役の人たちが「JCJ活動」に興味を持ってくれるのか―。
 こうした悩みを抱えながらJCJ活動をどうするか―。古くて新しい課題にどう取り組んでいくのか、来年が福岡支部の正念場になることは間違いないだろう。
     JCJ月刊機関紙「ジャーナリスト」2025年12月25日号 
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2026年01月26日

【寄稿】「解散権」への不信が噴出 自己都合の運用見直すべし!=木下寿国

 高市早苗首相の自己都合解散で首相の「解散権」への不信が噴出している。首相は高支持率のうちに解散して議席を確保し、党内基盤の強化を図ろうとしている。しかしそれはとても解散の大義と呼べるようなものではない。

 さらに統一教会との関連隠しも疑われ、予算審議もすっ飛ばしてのいきなりの解散には新聞各紙は強く反発。発表の翌日には「時の首相が与党に有利なタイミングで衆院を解散できる現在の運用を見直すべきだ」「『大義なき解散』が繰り返されぬよう、解散権のあり方も、衆院選で議論してもらいたい」(朝日)、「今回の衆院解散は憲法7条の『天皇の国事行為』として行われる、いわゆる『7条解散』だが、内閣が自由な裁量を持つようにふるまうことには批判も多い」(毎日)。解散から投票まで16日間と戦後最短について「大義なき権力の乱用だ」「重要課題で論戦を深めるには十分な期間とは言い難い」(東京)などとこぞって解散の問題点を指摘した。政府に好意的な日経も社説で「予算を後回しにしてまでなぜ解散しなければいけないのか。首相の説明を聞いても胸にすとんと落ちない。解散の大義が見えない」と批判的だ。いずれの主張も首相の解散権にかかわるものとみてよいだろう。

 解散権については、九州大学の南野森教授(憲法学)も、「九州大学学術情報リポジトリ」(2023年8〜11月号)において「衆議院解散権は首相の伝家の宝刀か」との論考で「学説は、無制約で好き勝手な解散など認めていないし、正当な理由のある解散に限定すべしと主張している」と、自分らに有利というだけで解散することを強くけん制し、説得力のある根拠を求めていた。解散は首相の専権事項と言われ、いつの間にかそれが法的根拠に基づいたものであるかのようにみなされてきた。ところがそうではないということがアカデミズムの分野からも指摘されているのだ。

 恣意的な解散は有権者の投票行動にも深刻な影を落としている。今回の選挙は真冬における実施となり、雪国では除雪の関係で掲示板が減らされることや、足元の悪い中での投票となり投票率低下が懸念されている。産経20日付によると、札幌市は「準備期間の短さに加え、除雪に時間がかかる」ため、昨年の参院選より掲示板を6割減らすことを検討、青森県では「雪道や凍っている道など足元が悪い中を(投票に)行かなければならない」、秋田県有数の豪雪地帯、仙北市の選管担当者は「除雪しても路面はアイスバーンになる。有権者の投票行動に影響が出ないか心配だ」と話している。
 また、広島県福山市は、封筒で郵送してきた投票所の入場券を準備期間が短いためはがき送付に切り替えた。「印刷のやり直しには莫大な金額がかかる」と懸念する。

 松林哲也・大阪大学大学院国際公共政策研究科教授は「選挙に行くことは(国民の)権利」であり、「国政への参加を保障する」もの(「法学セミナー」26/2・3)だという。その国民が投票する権利、参政権が時の首相の恣意的な判断で左右されていいはずがない。

 保坂展人東京都世田谷区長ら自治体の首長5人は、有権者の参政権を制約し実際に選挙実務を担う自治体職員に過度な負担を押しつけかねない事態を憂慮。1月19日付で「政権による解散権の行使の在り方、乱用を防ぐための制度や議論を、社会全体で改めて行う事を強く求めます」と緊急声明を出した。
 私たちはこの選挙後も、選挙のあり方をめぐる議論を忘れてはならないと思う。有権者が政治に参加し、それを変革していくための貴重な機会なのだから。
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2026年01月25日

【おすすめ本】友寄 英隆『人間とAI──社会はどう変わるか』―科学的社会主義の立場から AIとの対応を考える=栩木 誠(元日経新聞編集委員)

 レストランに行くとロボットが店内を駆け巡り、インターネットで用語検索をすると生成AIによる解説が登場する。今や私たちの生活の至るところに、AIが浸透している。「AIが透明性、管理、運営などに使えないようにする」とか「その脅威を絶対視する風潮が強い」なか、支配的にAIの発展を身に着け、AIに負けぬようデジタルファシズムに悪用する懸念も深まる。

 私たちが、このAIといかに向き合うか、真剣にいかに、いま極めて重要に考えるべき時代が到来している。理論的AI論や、体験的AI論、社会的AI論という3つの側面から、その糸口をきめ細かに解き明かしている貴重な一冊である。
 生成AIは、私たちの生活、社会をどう変えるのか?「AIは人の心の働きに近づくか?」−こうした多様な疑問や課題について、「マルクスやエンゲルスならばどう答えるか?」と、著者は思いをはせる。そう考えて科学的社会主義の立場から解明を試みている。本書の特徴がある。

 中長期的に、AIの研究と開発は一層進む可能性が高い。それだけにAIには、利便性と危険性の両面があるだけに、その研究は、21世紀に生きる人類にとって、最重要課題でもある。

 現下のような大資本の管理・運営下ではなく、私たちに役立つよう上手に使いこなしていける術を身に着け、AIの発展に負けぬよう、AIと真摯に向き合い、それをいかに社会発展に役立たせていくか、いま極めて重要になっているのである。「広く深い認知能力と知的判断力を備えた人間はAIが進化しても決して負けない、負けてはならない」。この指摘が重く響く。(新日本出版社 2200円) 
         
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2026年01月24日

【経済】サナエノミクスに市場が警告! 国債頼み 薄氷の財政 黒字化命綱℃阨すな 怖い日本版トラスショック=志田義寧

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 高市早苗首相が掲げる経済政策「サナエノミクス」に対して、市場が警告を発している。ドル/円は一時157円台と10カ月ぶりの円安水準をつけたほか、ユーロ/円は1999年のユーロ発足以来初の181円台に乗せた。いずれも円売りに起因しており、その背景にあるのが財政悪化懸念だ。高市首相は「責任ある積極財政」を掲げているが、経済成長と財政の持続可能性という「2つの責任」のうち、財政の持続可能性に関して市場は疑念を拭えずにいる。

●バラマキ補正
 政府は11月28日、25年度補正予算案を閣議決定した。一般会計総額は18兆3034億円にのぼり、このうち11兆6960億円は国債発行で賄う。高市首相は同日、X(旧ツイッター)で「財政の持続性にも十分配慮した」と強調したが、これまでの政権同様、国債頼みの構図に変わりはない。需給ギャップがほぼ均衡する中で、なぜ東日本大震災時を上回る18兆円規模の補正予算が必要なのか。子ども1人あたり2万円の給付など、バラマキ色も目立つ。
 今回の対策には「危機管理投資・成長投資」が6・4兆円計上されているが、そもそもこれは補正予算で対応すべきものなのか。財政法第29条は「予算作成後に生じた事由に基づき特に緊要となった経費の支出」に関して補正予算の作成を認めている。成長投資に果たして緊要性があるのか。補正予算を本予算よりも楽に成立させることができる「第二の財布」にしてはならない。

●PB目標変更
 高市首相は「責任ある積極財政を進めるため」として、基礎的財政収支(プライマリーバランス=PB)の単年度黒字化目標を取り下げ、数年単位で確認していく意向を示した。しかし、黒字化目標は、日本が財政規律を維持する意思があることを世界に示す「命綱」である。複数年で示すとはいえ、安易に変更すれば、市場に対して「日本はもう財政健全化を諦めた」という誤ったメッセージを送ることになる。

●信認維持こそ
 懸念されていた12月2日の10年国債入札は順調な結果となった。だからといって、国債消化の不安が消えたわけではない。高市首相は自民党政調会長時代、「自国通貨建てだからデフォルト(債務不履行)は起こらない」と主張している。確かに、現時点でデフォルト懸念が高まっているわけではなく、CDS(クレジット・デフォルト・スワップ)市場も平穏だ。しかし、デフォルトしないからいくら借金をしても良いという理屈は、あまりに乱暴だ。財政への信認は一度崩れれば、修復に多大な時間と痛みを伴う。今の安定は、これまでの財政規律へのコミットメントという薄氷の上に成り立っていることを忘れてはならない。

●英国の教訓は
 筆者は24年12月25日号の紙面で、英国で起きたトラスショックを取り上げた。当時のトラス政権は、財源の裏付けのない大規模減税と財政出動を打ち出し、その結果、市場は「英国の財政は持続不可能」と判断し、英国債、ポンド、株価の「トリプル安」を引き起こした。先進国であっても、市場の信認を失えば瞬く間に経済危機に陥る。もちろん、英国の事例は年金基金の運用失敗など特殊事情もあった。ただ、日本は英国以上に公的債務残高の対GDP比が大きい。サナエノミクスが日本版トラスショックの引き金とならない保証はどこにもない。日本は英国の教訓を忘れるべきではない。

●「日本売り」?
 経済学の標準的な理論である「マンデルフレミング・モデル」によれば、変動相場制下での財政拡大は金利上昇を招き、自国通貨高(円高)をもたらす。リフレ派の一部はこの理論を盾に「財政出動は円安是正にもなる」と主張する。
 しかし、この理論が成立するのは、国家財政への信頼が盤石である場合に限られる。日本の財政が悪化の一途をたどり、「返済能力に疑義あり」と見なされれば、金利上昇による通貨高圧力よりも、財政リスクを嫌気した資本逃避(キャピタルフライト)による「日本売り」圧力が勝る可能性が否定できない。

●物価高さらに
 今求められているのは、無尽蔵の財政出動ではなく、対象を絞った賢い支出と構造改革、規制緩和による潜在成長率の引き上げだ。財政規律を軽視した政策は、通貨の信認低下を招き、結果として輸入物価の高騰という形で国民生活に跳ね返ってくる。高市首相は市場の警告に耳を傾けるべきだ。
       JCJ月刊機関紙「ジャーナリスト」2025年12月25日号 
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2026年01月23日

【出版トピックス】岩波書店が新書など読み放題サービス始める

◆トーハン・日販とも「書籍」売上増
 トーハンと日本出版販売はそれぞれ、年末年始(昨年12月27日〜今年1月3日)のPOS店での売上動向調査の結果を発表した。
 両社とも「書籍」「マルチメディア/開発品」の昨年対比がプラスとなったほか、トーハンでは「総合」「雑誌」でも前年調査を超えた。
 トーハンの調査店1472店では、「総合」前年同期比0.9%増、「書籍」同5.8%増、「雑誌」同1.9%増、「コミック」同22.1%減、「マルチメディア」同7.9%増。トーハンの「書籍」のジャンル別でみれば、以下の通り。
〈文芸〉115.5%。「成瀬あかりシリーズ」の完結編『成瀬は都を駆け抜ける』(宮島未奈著/新潮社)が好調。
〈児童書〉103.9%。「最強王図鑑シリーズ」の最新刊『ドラゴン タッグ最強王図鑑』(Gakken)、『大ピンチずかん3』(小学館)、『おせち』(福音館書店)が上位に。
〈文庫〉107.0%。湊かなえ『人間標本』(KADOKAWA)、吉田修一『国宝』(朝日新聞出版)などが良好な売れ行き。
 日販の調査店1072店では、「総合」前年比1.2%減、「書籍」同5.4%増、「雑誌」同1.0%減、「コミック」同16.7%減、「開発品」同5.6%増。

◆KADOKAWA2年連続売上1位
 丸善ジュンク堂書店が発表の売上ランキングでは、KADOKAWAの金額は約30億4611万円で前年比1.1%減。トップ10の2位以降は、2位 講談社 2,911,439,615円、 3位 集英社 1,909,922,824円、4位 小学館 1,684,159,946 円、5位 Gakken 1,246,260,367円、6位 新潮社 1,060,356,567円、7位 朝日新聞出版 760,822,955 円。
 6位新潮社までは前年と同順位だが、昨年10位だった朝日新聞出版が7位にランクアップ。上位100社では、68位のぴあ(前年177位)の伸長が目立った。ランキングはISBNが付与された銘柄で、対象期間は25年1月1日から12月31日、対象店舗は121店。

◆ラノベ出版社が株式上場
 主に若者をターゲットにした娯楽小説ライトノベルやマンガの中堅出版社TOブックスが、2月13日に東京証券取引所スタンダード市場に上場する。
 上場に合わせてTOブックスは新株式発行で増資をするほか、創業者である本田武市氏が保有する株式の一部を売出す。増資による資金調達は16億8000万円程度を見込む。同社は、編集者、メディアミックスを担当するプロデューサー、営業部員などの人材投資に充当するほか、広告宣伝費と販売促進にも充てる予定。想定する公開価格3810円を基準に算出すると、時価増額は130億円を超える。
 TOブックスは14年に前身となる映像・音楽・出版事業のティー・オーエンタテインメントの出版事業が分社化するかたちで設立された。ラノベル出版を中心に、コミカライズ、アニメ化、舞台化、さらにドラマCDやグッズなど多角的に事業を広げている。
 25年4月期の売上高は94億2600万円、営業利益11億4900万円、経常利益11億4500万円、当期純利益7億7500万円。メディアミックスが活発になった20年代以降に急成長した。

◆「Kindle 」で読み放題
 岩波新書編集部は、岩波新書の多くのタイトルが、Amazonの電子書籍読み放題サービス「Kindle Unlimited」で読めるようになっている事をXで告知した。新書のほか「岩波文庫」「岩波ジュニア新書」「岩波科学ライブラリー」で、多くのタイトルが読み放題。新書では、朝永振一郎『物理学とは何だろうか』、清水幾太郎『論文の書き方』、池内了『擬似科学入門』、梅棹忠夫『知的生産の技術』など、多くが対象になっている。
 編集部は「気になっていたけど読んだことのないロングセラー、タイトルに惹かれたけど手に取っていない書籍……この機会に岩波新書の魅力に気軽に触れてみてください!」と呼び掛けている。
 「Kindle 」は、月額980円で500万冊以上が読み放題に。
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2026年01月22日

【沖縄リポート】高市発言で「交流中止」、高校生怒る=浦島悦子

  沖縄県民の4人に1人が命を落とした沖縄戦から80年。「二度と沖縄を戦場にしない」と県民が改めて誓ったその年に、あろうことか、就任間もない高市早苗首相の「台湾有事は存立危機事態」という国会答弁や「非核三原則見直し」発言が、一挙に戦争を引き寄せてしまった。
 1972年の日中共同声明をはじめ、日中間の基本文書で繰り返し確認されてきた過去の戦争への日本の反省と、「台湾問題は中国の内政問題である」という認識を覆した高市発言に対する中国側の反応は、極めて厳しい。
 
「台湾有事は日本有事」となれば、真っ先に犠牲を被るのは沖縄住民だ。「ノーモア沖縄戦・命どぅ宝の会」など、沖縄の16市民団体が11月23日、県庁前で開いた緊急抗議集会には150人が参加した。
 集会では、「戦場にさせられる私たちにとって到底受け入れられるものではない」として高市発言の撤回と辞任を求めた。「高市氏に代わり、私達は日本国民として改めて深くお詫びを申し上げ、中国と争う気は毛頭ないこと、これからも日中間の平和を保っていくことを宣言します」と表明。参加者からは「早苗いなければ憂いなし」と唄うラップや、全県的な県民集会を求める声も出た。
 沖縄高校生平和ゼミナールは同日、沖縄の高校生の中国との交流事業が中止になるなど既に影響が出ているとして、高市発言に対する緊急ステイトメントを発表した。

 沖縄戦では14〜17歳の少年少女たちが、学徒隊・看護隊・護郷隊(という名のゲリラ隊)として動員され、多くが命を落とし、生き残った人々もPTSDに苦しめられた。

 戦争になれば、真っ先に狙われ、戦場に送られるのは若者たちだ。
「子どもが『核反対、戦争反対』と言えるのに、政府はなぜその一言も言えないのか、なぜ戦争をそそのかすような発言をするのか、全く理解できません」「もっと自分の発言に責任を持ち、国の代表なら口撃ではなく、私たちの人権や平和な生活を守る外交をして下さい」
 子どもたちの素朴で当たり前の声を、高市氏は聞くべきだ。
      JCJ月刊機関紙「ジャーナリスト」2025年12月25日号 



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2026年01月21日

【1・23「国会開会日行動」】大義なき解散許すな!戦争する国反対!──国家情報局・スパイ防止法反対!

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 「生活を守り、成長をつくる」と、これまで言ってきた高市首相が、1月23日に召集される通常国会での早期の衆院解散を表明しました。これにより、2027年度予算の年度内予算成立は事実上なくなりました。国や自治体の行政には大きな支障が予想され、企業の経済活動にもマイナスが生じるはずです。
 高い支持率とは裏腹に、物価高に苦しむ市民の生活の安定より、自身の政権の安定を優先したという声が、報道だけでなく、市民の中にも渦巻いています。
 また、高市政権は、戦争する国に向けて、軍備増強とともに、国家情報局創設、スパイ防止法制定へとつきすすんでいます。その狙いは、国が市民を総監視し、情報を管理し、スパイの威嚇で市民の知る権利、取材・報道の自由を規制することと、政府の批判を封じることです。スバイ防止法とはどういう悪法なのか、二つのビデオ「レーン宮沢事件」、「尾崎ゾルゲ事件」の上映を通して考えていきます。日本が経験した戦時体制下の社会の姿を再確認しましょう。
 ご参加ください。国会が開かれるこの日に、大きく声をあげましょう。オンライン同時配信もあります。

  ●と き:2026年1月23日(金)12時~13時
  ●ところ:衆議院第二議員会館前
  ●共 催:「秘密保護法」廃止へ!実行委員会/共謀罪 NO!実行委員会

■院内集会ーレーン宮沢事件・尾崎ゾルゲ事件からスパイ防止法を考える-
  ●と き:2026年1月23日(金)14時30分~17時
  ●ところ:衆議院第一議員会館第2会議室
       ※入館証は13時45分から第一議員会館ロビー入口で配布します。
  ●内 容:ビデオ:上映「レーン宮沢事件」(52分)「尾崎ゾルゲ事件」(44分)
       事件の説明福島清さん(北大生・宮澤弘幸「スパイ冤罪事件」の真相を広める会)
       ※オンライン配信:https://www.youtube.com/live/dmf8RFW20RE

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