2022年11月07日

【おすすめ本】又吉直樹+ヨシタケシンスケ『その本は』ー芥川賞作家と絵本作家がコラボして紡いだ本の凄さ!=萩山 拓(ライター)

 『その本は』、大人が 読むべき類い稀な「本」 だ。子ども向けの絵本と軽くみてはならない。
 ある国の本好きな王様は視力も衰え、本が読めなくなってきたので、二人の男に世界をまわり「めずらしい本」の話を聞き出し、内容を語ってほしいと依頼する。
 振り分け髪の男(又吉直樹)は左回りで、スキ ンヘッドの男(ヨシタケシンスケ)は右回りで、 本探しの旅に出る。1年後に帰国した二人は一夜ごとに交代し、様々な本の話を王様に聞かせる。
 13夜にわたって語った「その本」の数は51冊、長髪男が33冊、光頭男が18冊に及ぶ。満足した王様は、二人の話を1冊の本に纏めよと指示してこの世を去った。

 完成した『その本は』長髪男が1ページ1話を文章で、光頭男が見開き2ページにイラストと手書きの短い文章を添えて1話を、それぞれ紡いで構成されていた。
 とりわけ長髪男が、第 7夜に紡いだ物語は感動ものだ。ここだけ39ページも使って小学校5年生の男女が交換日記を介して成長していくストーリーだ。まさに又吉直樹の自画像である。
 光頭男が語る話は、第12夜の「その本は、評判が悪かった。」がいい。 本が持つメッセージの深さに、絶大な信頼を寄せるヨシタケシンスケの心意気が伝わってくる。

 さてさて『その本は』、 これで終わりではない。刊行半年後に事件が起きる。その展開は読んでのお楽しみ。ただし最終ページの中央に1行書かれた「その本は…」の、 …に当てはまる文字は、裁判の際に発せられる嬉しい響きの2文字熟語が、評者には浮かぶのだが。(ポプラ社1500円)
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2022年11月06日

【今週の風考計】11.6─秋の絶景を満喫した2年半ぶりの<紅葉紀行>

<ねずこの森>と秋
紅葉が見たくて、2年半ぶりに奥信越への旅に出た。あずさ5号、観光バス、ロープウェイを乗り継ぎ、まずは白馬・岩岳山頂テラスへ。近年、人気が急上昇する場所だ。
 標高1289m、周囲の山肌を彩る黄色のブナやミズナラ、真っ赤なモミジやウルシ、そこへヒマラヤスギの緑がアクセントをつけ、『鬼滅の刃』の聖地<ねずこの森>へと、錦秋が広がる。
目を上げれば左に唐松岳、そして右へ白馬鑓ヶ岳・杓子岳・白馬岳の三山が、雪をかぶって延びる。「山頂の冠雪」と「中腹の紅葉」から「山麓の緑」、まさに北アルプス「三段紅葉」を満喫した。

絶景の苗場ドラゴンドラ
次はスキーで有名な新潟県魚沼にある苗場へ。床の一部がガラス張りの田代ロープウェイに乗り、眼下にエメラルドグリーンの湖水を湛えた二居湖や田代湖を望む。山頂駅で降りれば目の前に草紅葉が広がる苗場山や上越国境の雄大な山々が見渡せる。
 500mほど歩いて、日本最長5481m・約25分の空中散歩を楽しむ「苗場ドラゴンドラ」に乗る。眼下に広がる紅葉は、ブナやカラマツ、ミネカエデだろう。その鮮やかなオレンジ色が陽に輝き、赤い実をつけたナナカマド、モミジの赤も際立つ。

スティーヴィー・ワンダーへの想い
その日は、越後湯沢駅から東へ魚野川を越えて岩原ゲレンデにあるリゾートホテルを予約済み。部屋に入ると、広い窓から越後湯沢の街並み、その先に大源太山、さらに奥は谷川連峰の山並みが見渡せる。温泉もヒノキ風呂と岩づくりの露天風呂にたっぷり、そこからの絶景がいい。
それよりもホテル内にあるミュージックバー<VINIL LOUNGE73>に驚いた。マニアがうらやむ1980年代の名機JBL4343の巨大スピーカーが据えられ、マッキントッシュのアンプを駆動し、収蔵された1,000枚以上のレコードから、Djの選曲したジャズが流れ、ワインやスピリッツと共に堪能できるのだ。
ちょうどマイルス・デイヴィスの「マイ・ファニー・ヴァレンタイン」のレコードジャケットが置かれ、曲が流れていた。そして上を見れば、スティーヴィー・ワンダーの「Hotter Than July」が目に入る。
 おお、やるじゃないか。スティーヴィーといえば、1976年にリリースされた「キー・オブ・ライフ」に夢中になった筆者だけに、目の見えない彼が歌うアルバムには思い入れがたっぷりある。
選曲や音量調整に余念のない、歳のほどは息子ぐらいのDjに声をかけ、「キー・オブ・ライフ」をかけてもらう。さらに筆者が若いころ、ジャズ喫茶での交遊や往年のブルーノート盤を収集した経験など、自慢げに語ってしまったが、彼は嫌な顔せずに聞いてくれる。なんと彼の出身地は筆者の住む町の隣という奇遇。

奥只見湖と燧ケ岳
熟睡した翌朝、またも快晴。最後の紅葉地・奥只見湖に向かう。352号線を経て奥只見シルバーラインの中間・銀山平で降り、外輪船ファンタジア号に乗って40分の遊覧である。
 左右の山並みを彩る紅葉が人造湖をとり囲む。終点の奥只見ダム近くに来て、進む船から振り返れば、間隔のあいた両耳がピンと突き出た姿の山に目がいく。これぞ尾瀬沼を懐にする燧ケ岳の裏面だ。特徴ある裏の山容が望めるのはここしかない。絶好ポイントだ。
 「大きい秋」を見つけた<紅葉紀行>─ここで閉めるのが潮時。筆を擱く。(2022/11/6)
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2022年11月05日

次期NHK会長に推された元文科省事務次官・前川喜平さんの14日の記者会見を聞いて=諸川麻衣

11月4日、国会議員会館で、「市民とともに歩み自立したNHK会長を求める会」が次期NHK会長として経営委に推薦しようと擁立した前川喜平・元文部科学省事務次官の記者会見が開かれた。恥ずかしながら初めて前川さんの肉声に接した者として、順不同であるが、以下の点が強く心に残った。

・「憲法と放送法に基づいてNHKを運営する」との冒頭の一言。これ自体はまったく当然のことなのだが、過去の歴代NHK会長から「憲法と放送法」という言葉を聞いたことがあったろうか?

・戦後の新生NHKの会長に就任した高野岩三郎氏の著書を紹介しながら、「市民に寄り添い、かつ市民に一歩先んじる」という公共放送の使命や、「教育と娯楽の両立」を語られたことに、見識を感じた。

・前川さんご本人は放送の分野は専門外のはずであるのに、NHKに関わる諸問題について的確に要点を把握しておられることに驚いた。

内部的自由、政権への忖度、経営委員の任命のあり方、放送を総務省直轄から独立行政委員会の管轄に移すという制度問題、コスト削減優先の人事制度「改革」、ネット時代に放送の果たす役割(多様な意見を交流するフォーラム的機能)など、NHK職員も問題点として挙げてきたことばかりで、「響き合い」としか言いようがなかった。

・所信表明の口調が決して弾劾調・告発調ではなく、穏やかでユーモアにも満ちていることに、前川氏の人柄が窺われた。

・記者から「NHKは沖縄の抱える問題への報道姿勢が弱いと言われている」という趣旨の質問があり、前川氏は、「取材・制作現場が自由闊達に仕事できる環境を作りたい。自分が『この問題を取り上げよ』など指示することはあってはならない。自由に仕事ができるようになればおのずから、取り上げるべき問題は取り上げられるだろう。」「現場に行き、真実を見極め、当事者に寄り添うのがNHKの使命」という趣旨の答えをされた。それに代表されるように、「人は自由としかるべき環境を与えられれば自ら伸びてゆく」という、長年教育行政に誠実に関わってこられた前川氏の「人間への信頼」が強く感じられ、心を打たれた。

・放送やテレビ番組について個人的な感想を問われ、「自分はテレビ草創期に子供時代を送り、テレビっ子として育った」「今は昼間にテレビを見ている高齢者世代」「NHKのドキュメンタリーはよく見て、知識を得ている」「ドラマは、楽しませつつ、今の社会の問題をうまく提示している」「バリバラは大変面白い、桜を見る会の回は、よくぞ出せたと思う」など、NHKの番組への暖かい評価が聞けた。半面、「大事なニュースを知ろうと思ったらNHKより民放。NHKのニュースはほとんど見ていない」と、今のニュースの現状を批判された。

・「この四半世紀ぐらいの間のNHKのあり方を検証する番組を作ってほしい。これは、命令ではなくて、お願い、提案をしてみたい。」と語られた。正に正鵠を射た提案である。
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NHK会長に前川氏を推薦 市民団体が署名運動展開 11/4(金) 19:11配信 共同通信

NHKのOBらでつくる市民団体は4日記者会見を開き、来年1月に任期満了を迎えるNHK会長の後任に、元文部科学事務次官の前川喜平氏を推薦すると発表した。

 前川氏は会見で「憲法と放送法にのっとり、真実のみを重視するNHKの在り方を追求したい」と表明。「政府のいいなりには絶対にならず、本当の意味での公共を求めていきたい」と述べた。
NHK会長を巡っては、前田晃伸会長が既に続投の意欲はないと発言している。
同団体は署名サイトなどで賛同を募っており、12月1日にNHK経営委員会に署名を提出する予定。
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次期NHK会長に「前川喜平元文科事務次官」を推す動きが広がる 市民団体が呼びかけ11/3(木) 9:06配信日刊ゲンダイDIGITAL 元文部科学事務次官の前川喜平氏

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「次期NHK会長はこの人しかいない」──。2023年1月に任期満了を迎えるNHKの前田晃伸会長(77)の後任として、元文部科学事務次官の前川喜平氏(67)を推す動きが広がっている。

前川喜平氏が明かす「統一教会」名称変更の裏側「文化庁では教団の解散が議論されていた」

 みずほフィナンシャルグループ会長などを歴任し、20年1月にNHK会長に就任した前田会長はこれまでの定例会見で、2期目について「まったくありません」と続投を否定。放送法で、NHK会長は最高意思決定機関の「NHK経営委員会」が選ぶことになっているため、現在は同委員会の「指名部会」が後任人事について協議を進めているとみられる。

 そんな中、前川氏の次期NHK会長就任を呼びかけているのは、市民団体「市民とともに歩み自立したNHK会長を求める会」。

 同会によると、今のNHKは「公共放送の理念を理解しているとは思えない財界出身の会長が続き、時の政権に忖度したニュースや世論調査、社会の関心事に応えようとしない日曜討論やNHKスペシャルが日常化している」とし、「次期会長がこれまでの悪弊を引き継ぎ、市民の宝である公共放送をこれ以上毀損することは許されない」などと主張。

 その上で、森友・加計問題などで会見した前川氏について、「政権からの不当な圧力に屈せず公僕としての職責を果たす。これは放送法にうたわれた公平公正や、真実を追求し健全な民主主義のために資するジャーナリストの精神と深く重なる」として推薦することを決めたという。

 同会は11月4日、前川氏同席のもとに衆院第2議員会館で会見を開き、活動の趣旨について説明する。1日から署名サイト「Change.org」で賛同署名を募る活動も始めており、12月1日にNHK経営委員会に前川氏を会長に推す申し入れ書と賛同署名を提出する予定だ。

 同会の小滝一志事務局長は「市民の受信料で支えられる公共放送NHKを、公共の精神が希薄な人物にかじ取りを任せるのではなく、公共の大切さを心の底から理解する人に託したい」としている。
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2022年11月04日

【おすすめ本】岩倉 博『吉野源三郎の生涯 平和の意志 編集の力』─「激動の真相 見抜く眼を」─JCJ初代議長の足跡を辿る=坂巻克巳(元岩波書店編集委員)

 吉野源三郎の名は、名著『君たちはどう生きるか』(新潮社1937年 刊、岩波文庫1982年刊ほか)と共に広く知られている。五年前には、その漫画版(画・羽賀翔 一、マガジンハウス2017年刊)が、ミリオン セラーとなり、話題を呼んだのも記憶に新しい。
 他方で、ほかならぬJCJの初代議長(1955〜59年)であり、死去の前年の本紙(1980年8月号)には、その絶筆「激動の真相 見抜く眼を」が載った。
 だが、少年少女向けの読み物作家、そしてジャーナリスト団体のリーダーという顔は、その82年の生涯のわずか一部を照らすに過ぎない。では、 吉野源三郎はどのように育ち、何を学び、何と闘い、何をめざして生きてきたのか。それを丹念な資料探索にもとづいて描き出したのが本書 である。

 すでに著者は『ある哲学者の軌跡―古在由重と仲間たち』(花伝社2012年刊)を刊行している。 その古在由重が「生涯の親友」と評したのが吉野源三郎である。著者が吉野源三郎の生き方に迫るのは、ごく自然なことだったであろう。
 吉野源三郎が治安維持法違反で三度検挙された30代前半、岩波書店に入って岩波新書創刊に携わったその後半、そして40代半ばの雑誌『世界』創刊・初代編集長へと続く活躍の足跡を辿る。
 編集者として論壇をリードしたが、その活躍は言論の領域にとどまらない。原水禁、日米安保、 ベトナム反戦など、戦争と平和を巡る諸運動の推進に最後まで尽力した。その多彩な行動とそれを支えた深い思索の軌跡を丁寧に辿った本書の一読を強く勧めたい。(花伝 社2000円)

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2022年11月03日

【NHK】元文科省事務次官・前川喜平さんを次期 NHK 会⻑に推薦する市⺠運動を展開中

市⺠とともに歩み⾃⽴した NHK 会⻑を求める会 共同代表 ⼩林 緑(元 NHK 経営委員、国⽴⾳楽⼤学名誉教授)河野慎⼆(⽇本ジャーナリスト会議運営委員) 丹原美穂(NHK とメディアの今を考える会共同代表)

わたしたちは前川喜平さんを次期 NHK 会⻑に推薦する市⺠運動を展開し、NHK 経営委員会への申し⼊れを市⺠の賛同署名とともに⾏います。

11 ⽉ 4 ⽇ 記者会⾒・前川喜平さん出席
(14 時〜 衆議院第 2 議員会館地下第 7 会議室)
※通⾏証は 13 時 30 分より配布いたします。

11 ⽉ 22 ⽇ NHK ⻄⼝集会(12 時〜 NHK ⻄⼝前 前川喜平さん参加)
※この⽇は経営委員会の開催⽇です。

12 ⽉ 1 ⽇ 午前 経営委員会に、申し⼊れ書と賛同署名を提出
14 時〜 シンポジウム「公共放送 NHK をどうするか(仮)」 出席予定 前川喜平さん、⾦平茂紀さん、上⻄充⼦さん、永⽥浩三さん他
※場所など詳細については、決まり次第お伝えいたします。

第 1 次安倍政権以降、政権の意向を⾊濃く反映した NHK 会⻑が選出され続けてきました。中でも、籾井勝⼈⽒は、会⻑就任の⽇の記者会⾒で、「政府が右というものを左というわけにいかない」と発⾔し、世間の厳しい批判を浴びました。公共放送の理念を理解しているとは思えない財界出⾝の会⻑が続き、そのもとで、時の政権に忖度したニュースや世論調査、社会の関⼼事に応えようとしない⽇曜討論や NHK スペシャルが⽇常化しています。2023 年 1 ⽉には新しい会⻑が、現在の経営委員会によって選出されます。次期会⻑がこれまでの悪弊を引き継ぎ、市⺠の宝である公共放送をこれ以上毀損することは許されません。

そこで、わたしたち「市⺠とともに歩み⾃⽴した NHK 会⻑を求める会」は、メディアのありようを問う市⺠団体、NHKOBと OG、NHKの現役職員有志、メディア研究者、メディア関係者の思いを結集し、ここに次期会⻑候補として前川喜平さんを推薦します。放送法によれば、NHK 会⻑は経営委員会によってのみ選ばれ、わたしたち市⺠が直接選ぶ仕組みにはなっていません。ですが、わたしたちは、このようなひとにリーダーになってもらい、そのリーダーのもとで現在の NHK の病弊からの訣別を訴えることに意味があると考えています。そして、公共放送が再び息を吹き返すために多くの⼈びとと理念を共有し、働きかけることはできます。

2017 年に森友学園問題と加計学園問題が発覚しました。その際、前川喜平さんは告発のための記者会⾒をたった⼀⼈で⾏い、安倍⾸相ら政権の嘘を暴きました。⽂部科学事務次官まで上り詰めた官僚として、⽇本の⾏政史上かつてない⼤事件でした。前川喜平さんは⼀市⺠となった後、⽇本のジャーナリズムのありようを問い、教育の機会に恵まれなかった夜間中学の⽣徒に、学ぶことの素晴らしさを教えるボランティアを続けておられます。

NHK の本来の使命は、政権の顔⾊をうかがうのではなく、真実を伝え、社会の課題を議論するプラットフォームとなり、豊かな⽂化を放送を通じて⽇常的に市⺠に届けることです。それは前川喜平さんが⻑く⾝を置いた、⽂部科学省の柱である社会教育や⽣涯学習、学校を離れて教育や教養をあまねく普及させることとも重なります。政権からの不当な圧⼒に屈せず、公僕としての職責を果たす。これは放送法にうたわれた公平公正や、真実を追求し健全な⺠主主義のために資するジャーナリストの精神と同じものです。籾井勝⼈会⻑時代の 2015 年、NHK の予算承認を⾏う際、国会では経営委員会に対して「会⻑の選考については、⼿続きの透明性を⼀層図りつつ、公共放送の会⻑としてふさわしい資格・能⼒を兼ね備えた⼈物が適切に選考されるよう、選考の⼿続きのあり⽅について検討すること」という付帯決議が、前年に引き続いてなされました。それより前の 2013 年 11 ⽉に経営委員会は、「次期会⻑資格要件」として「NHK の公共放送としての使命を⼗分に理解している⼈」などの6 項⽬を求めましたが、まったく機能しないまま今⽇を迎えています。こうした異常な事態をこれ以上放置することは許されません。

今回、前川喜平さんは、わたしたちの願いを受け⽌め、市⺠が推薦する NHK会⻑候補になることを承諾してくださいました。市⺠の受信料で⽀えられる公共放送 NHK を、公共の精神が希薄な⼈物に任せるのではなく、公共の⼤切さを⼼の底から理解するひとによってよみがえらせましょう。わたしたちは、ここに、前川喜平さんとともに新⽣ NHK の未来をいっしょにつくっていくことを強く訴えます。

市⺠とともに歩み⾃⽴した NHK 会⻑を求める会
事務局⻑ ⼩滝⼀志(090-8056-4161)
事務局(広報担当) ⻑井 暁(090-4050-5019)
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2022年11月01日

【フォトアングル】安倍国葬は憲法違反と抗議行動が全国で広がる=酒井憲太郎

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安倍晋三元首相の「国葬」は憲法違反だと、反対するデモ、抗議集会などの行動が全国で広がった。午後2時武道館での式にあわせて、「国葬反対」「国葬で税金使うな」の声が響いた。東京では国会前に野党国会議員も登壇して1万5千人(主催者発表)、日比谷公園で約1千人(主催者発表)。神保町周辺でもデモ行進。世論調査では朝日新聞で「国葬評価せず」が59%、読売新聞でも54%が評価しなかった。=9月27日、東京都千代田区・国会正門前、酒井憲太郎撮影
JCJ月刊機関紙「ジャーナリスト」2022年10月25日号
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2022年10月31日

【焦点】五輪選手村訴訟の第1回控訴審で2回と3回目の日程決まる、原告が提示した3点の要求の採否に注目=橋詰雅博

 東京・晴海の五輪選手村訴訟の控訴審第1回口頭弁論が10月11日に開かれ、次回第2回弁論は12月15日(木)午後1時40分、第3回は来年2023年3月14日(火)午前11時20分に開かれることが決まった。いずれも101号の大法廷で行われる。
 この日、口頭陳述した原告の中野幸則団長は「都市再開発法を濫用・誤用して合法性を装って、129億6千万円という著しく廉価な譲渡価格を都議会にも財産価格審議会にもかけずに秘密裏に決定したことは地方自治体法違反の財務会計行為」と述べ、控訴審での厳正な審判を求めた。
 原告側代理人の淵脇みどり弁護士は「五輪から1年を経過し、6月に収支報告書が出ましたが、本件住民訴訟で損害賠償を求めている1000億円を超える選手村敷地の土地差額は経費支出として計上されていません。この隠された支出は特定建築業者(土地を取得した三井不動産など11社)の利益となりました」と述べて、「本件は五輪利権をめぐる地方自治体の本質に関わる重要な訴訟」だから司法の場で十分な審議をすべきだと訴えた。
 原告が提示した@小池百合子都知事ら6人の証人申請、A不動産鑑定士の田原拓治氏の意見書の採用、B非開示している都と事業協力者(三井不動産など13社)の協議議事録の命令申立書の採否を裁判長は次回法廷で明らかにする。
 裁判の行方を決まるだけに裁判長がこれら採否をどう判断するのか注目される。
 橋詰雅博
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2022年10月30日

【今週の風考計】10.30─目に余る「ミャンマー国軍」の暴挙へ制裁を!

パカン空爆で死者63人
ミャンマー国軍の暴挙が止まらない。去年2月1日のクーデターで実権を握って以降、市民への弾圧は拡大するばかり。
 ミャンマー国軍は、23日、北部カチン州パカンで開催されていたコンサート会場を空爆。国軍に抗するカチン独立機構(KIO)の創設62周年を祝う祭典を標的にしたものだ。カチン独立軍幹部や観客・歌手ら死者63人、負傷者61人に上った。その悲惨な映像には目を覆う。
 そのほかにも最大都市ヤンゴンのインセイン刑務所での爆発や東部カイン州や西部ラカイン州などでの紛争も、国軍の暴挙に起因している。

ASEAN緊急声明
こうしたミャンマー国軍の暴挙に、ASEAN(東南アジア諸国連合)は、27日、緊急に特別外相会議を開き協議した。その結果、去年4月にミャンマー国軍とも合意した「暴力の即時停止」などの5項目が履行されていないとし、「具体的・実践的で期限を定めた行動」を通じ、履行を迫る方針を確認した。
日本でも、26日、ミャンマー・ヤンゴンで軍に対する抗議デモを取材中に現場で拘束され、合計10年の禁錮刑を言い渡されたドキュメンタリー制作者・久保田徹さんを巡り、フリージャーナリストらが記者会見し、「無条件での即時解放」を訴えた。
 7月30日に拘束された久保田さんは現在、ヤンゴンにあるインセイン刑務所に収監中。現地の日本大使館が家族との電話仲介や差し入れをしており、今のところ元気だという。

アウンサンスーチー勢力の撲滅
さてアウンサンスーチー氏(77)は、今どうしているだろうか。6月22日、住宅での軟禁状態から、首都ネピドーにある刑務所の独居房へと移された。9月2日の裁判では、スーチー氏に選挙違反の罪で禁錮3年の判決を言い渡した。これまでに下された判決10件とあわせ禁錮刑は計20年になる。
 ミャンマー軍政はスーチー氏を一生拘束するのが狙い。すべての罪状で有罪の判決を下し、計190年以上の実刑判決をもくろむ算段だ。
7月22日には、内外からの制止の声も聞かず、現在、拘束されているスーチー氏が率いた国民民主連盟(NLD)の元議員や民主活動家ら4人に対し死刑が執行された。政治犯への執行は1976年以降で初めて。
 すでに死刑の判決が下されている民主派は117人に上る。加えて約1万2千人が拘束中で、拷問に苦しむ人もいるという。

日本は「二枚舌外交」を止めよ
だが日本政府は、ミャンマーに対するODA(政府開発援助)を、既存に限り継続しているため、ミャンマー国軍の利益につながり、少しも経済制裁になっていない。しかも軍政が任命した外交官5人のみならず、新たに留学生4人を防衛大学校などに受け入れ、安倍晋三元首相・国葬への招待案内まで送っている。
 日本はこうした「二枚舌外交」を止め、ミャンマー国軍の暴力行為の停止、人権の尊重、民主主義体制の回復を厳しく求め、経済制裁に踏み込むべきだ。(2022/10/30)
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2022年10月29日

【オンライン・シンポジウム】統一教会の実像に迫る―メディアはどこまで伝えて来たか―11月13日(日)14:00〜16:00 金平茂紀さん、鈴木エイトさんら3人が出演

 安倍元首相銃撃事件を機に統一教会の闇が次々明るみに出され、ジャーナリスト、メディアの追及が続いています。統一教会解散命令を求め、霊感商法対策弁護士連絡会が声明を出し、元二世信者らがネット署名を開始、臨時国会で野党の追及も始まりました。
 取材の最先端で活躍するジャーナリスト3人に、これまでに明らかにされた統一教会の実像をさらに掘り下げていただき、自民党と統一教会の癒着解明、統一教会解散、被害者救済など今後の問題解決に向け、メディアや市民の課題は何かを考えます。 オンライン申込者には後日録画配信あり

<パネラー>
金平茂紀さん(兼司会) ジャーナリスト 早稲田大学大学院客員教授
鈴木エイトさん ジャーナリスト
藤森 研さん JCJ代表委員

★参加費800円
申し込みはPeatixのhttp://ptix.at/Ney6Pdをクリックしてください。 

主催 NHKとメディアの今を考える会
(問い合わせ先)
丹原美穂 t.miho@galaxy.ocn.ne.jp 090-8955-6050 
小滝一志 kotaki@h4.dion.ne.jp 090-8056-4161

賛同団体 NHKとメディアを語ろう・福島 日本ジャーナリスト会議 日本ジャーナリスト会議東海 放送を語る会 メディアの今を考える市民の会・ぎふ
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2022年10月28日

【おすすめ本】森達也『千代田区一番一号のラビリンス』―天皇夫妻が乗り出す冒険の旅 問題小説の問題とは何か=鈴木耕(編集者)

 この日本に、ファミリーネーム(姓)のない人々が存在する。国民の誰もそれを不思議に思わない。だがそこに触れることはタブー視されている。それが天皇一家という存在である。彼らが何を考え、どんな暮らしをしているのか、本書がおそらくエンターテインメント小説としては初めて、そこに踏み込んだ。だから本書の帯には「戦後日本の表現における臨界に挑む問題小説」と書かれている。
 だが、これは「問題小説」か? 静かな生活を送る老夫婦(現上皇夫妻)の淡々とした日常を描いた小説のようである。ただ「明仁と美智子」と敬称抜きで現れるから、読み手はギョッとする。ギョッとさせることが作家の意図であることは明白だが、その流れに語り手たる森克也が介入して、物語はがぜんファンタジー色を帯びる。
 始まりはフジテレビが「憲法」についてのノンフィクション番組を企画したことだ。フリーディレクターの克也は第一章「天皇」の部分を担当しようとして、天皇へのインタビューを提案する。当然ながらテレビ局は怖気づき、二の足を踏む。だが諦めない克也は手段を尽くして天皇夫妻との接触に成功、その過程で皇居(それがタイトルの「千代田区一番一号」である)の地下に、不思議なラビリンス(迷宮)があることに気づく。興味を持った天皇夫妻は、克也とその恋人桜子とともに、ラビリンスの「冒険」に乗り出していく。
 淡々とした老夫婦の生活が、冒険譚に変化していく。見事な作家の仕掛けである。その仕掛けに乗せられて、読者は「問題小説」の「問題」とは何かを考えざるを得なくなるのだ。

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2022年10月27日

【オンライン講演会】『ルポ・収容所列島』を取材して――精神医療の今に何を見たか――11 月6日(日)午後 2 時から 4 時まで

                              
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 私的な事ですが、実は息子が統合失調症の疑いで精神科病棟に1カ月ほど入院したことがある。面会時に目の当たりにした患者の扱い方の様子から、米映画『ミッドナイト・エクスプレス』で描かれたトルコの精神科病室のシーンを思い出した。医師の指示通りに3カ月もいたら息子はふぬけになると思い、強引に退院させた。『ルポ・収容所列島 ニッポンの精神医療を問う』を読んで、その時の異様な光景が記憶によみがえった。本書で取り上げた強制的に精神科病院に移送する民間会社の存在にも戦りつした。人権侵害も甚だしい精神医療の実態を共著の 3 人が冷静かつ怒り込めて語る。(主催スタッフの一人より)
講師:風間直樹さん(『週刊東洋経済』編集長) 井艸恵美さん(東洋経済記者)辻麻梨子さん(Tansa リポーター)

★参加費:500 円=Peatix で参加費をお支払いください。
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(2)参加券を求める (3)支払いをカードかコンビニ払いにするかなどを選ぶ(4)初
めての方は途中、氏名、メールアドレスを入力し、独自のパスワードの設定をします。
(5)支払いを済ませた方に講演前日・11 月5日までに Zoom で視聴できるURLをメール
で送ります。
【JCJ会員は参加費無料。onlinejcj20@gmail.com に別途メールで申し込んでください】主催:日本ジャーナリスト会議(JCJ)電話 03・6272・9781(月水金の午後 1 時から 6 時まで) メール office@jcj.gr.jp
posted by JCJ at 01:00 | TrackBack(0) | お知らせ&行動要請 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする