華やかな開幕ショーでプロ野球がシーズンインし、各球場に2万人を超える観衆を集めて、熱戦を展開している。鳴り物入りの応援が繰り返され、コロナ禍前に戻ったようだ。
30周年を迎えたサッカーJリーグの激戦も続く。日本代表が7大会連続のワールドカップ出場を決めて、弾みがついた。
第94回選抜高校野球大会では、開幕直前に1校が新型コロナウイルス感染症の感染で出場辞退したが、補欠から出場した近江(滋賀)が、準優勝する、たくましさも見せた。
そんな中で、集団による濃厚接触が特徴のラグビーは苦境に立った。プロ化を目指して新出発したリーグワン1部は、競技者の感染で、すでに15試合が中止され、3部まで含めると中止は23試合に及んだ。
第23回全国高校選抜大会は、開幕直前に2校が部員の感染で出場辞退し、観客制限が緩和された、準々決勝目前に、流経大柏(千葉)、準決勝直前に佐賀工(佐賀)、そして東福岡(福岡)が決勝を辞退して、報徳学園(兵庫)が、不戦勝で初優勝した。佐賀工と東福岡は、対戦相手の感染で拡大防止の辞退だった。勝ち進んでの無念さは想像できる。練習試合を強行しても、少年たちの心を折るコロナ禍だ。
しかも、親会社のコロナ禍での経営不振もあって、トップリーグに参画していたコカ・コーラが昨年で休部したのに続き、リーグワン3部の宗像サニックスもリーグ後に休部するという。地域を代表した2チームが姿を消し、九州のラグビー熱低下が懸念される。
全国で、まん延防止処置が解除されたが、経済重視の国や自治体に、競技関係者の不安は消えない。正常化へプロ競技などは勢いづくが、プロ野球・楽天の2試合が中止になるなど、感染再拡大の恐れもある。
競技できそうで、やったら中止に追い込まれるでは、正常にはできそうもないと覚悟していた時より、競技者の動揺は大きいだろう。国民がスポーツを楽しめる条件整備に、行政や競技団体の、きめ細かな対応が必要だ。
大野晃


