2025年09月15日
【沖縄リポート】参院選は勝利したが‥‥=浦島 悦子
7月20日に投開票された参議院選沖縄選挙区では、「オール沖縄」新人候補・高良沙哉(さちか)氏が自公候補に3万票余の差をつけて当選した。候補者の人柄に加え、「オール沖縄の退潮」や知事の求心力の低下が囁かれる中、危機感を強めたデニー知事が自ら、異例の選対本部長を務めて県民を鼓舞し、また「オール沖縄」に集う県民も相当の危機意識を持って、総力で選挙に取り組んだことが功を奏したと言える。
8月2日、第1土曜日恒例の辺野古ゲート前県民大行動は、初当選した高良沙哉氏を迎えて大きく盛り上がり=写真=、デニー知事もメッセージを寄せたが、これを来年秋に行われる沖縄県知事選の勝利に繋げられるかが今後の課題だ。
今回の勝利は、自民党政権への不評や参政党の大幅伸長に助けられた面もあり、決して手放しで喜べる状況ではない。とりわけ、全国同様、沖縄でも参政党の伸長が著しい。沖縄選挙区の参政党新人候補が10万票近く得票したこと、その候補者の妻(同じく参政党)が同日選挙だった那覇市議選で、2位に2倍以上の差をつけてトップ当選したこと、沖縄の比例代表得票数で参政党(8万票余)が自民党(10万票余)に次ぐ2位だったことにショックを受けた。この現状をどうとらえ、どう対処すればいいのか、考え込まざるをえない。
県民大行動では、もう一つショックな報告が伝えられた。昨年6月、安和桟橋の死傷事故で重傷を負い、命の危険から何とか回復してリハビリ中の女性に対し、県警から「被疑者」として取り調べるための出頭命令が来たというのだ。報告した代理人弁護士は「事故を引き起こした国の責任を抗議市民に転嫁し、被害者を加害者に仕立て上げようという目論見を決して許してはならない」と、怒りを込めて訴えた。
県警は「重過失致死容疑」を視野に入れているという。オール沖縄会議は8日、抗議声明を記者発表。抗議活動を犯罪視し基地反対運動を抑え込もうとする政治的狙いに言及し、被害者女性を被疑者とすることの撤回を強く求めた。
JCJ月刊機関紙「ジャーナリスト」2025年8月25日号
この記事へのトラックバック


