2026年04月21日

【焦点】イラン攻撃 トランプ米大統領「5つの誤算」=橋詰雅博

 イスラエルと共にイラン・イスラム共和国体制を打倒すると攻撃したトランプ米政権は、短期で戦闘を終わらせ「勝利」宣言の腹づもりだったが、イランの徹底抗戦で足元をすくわれ、無様な様相を呈している。
 日本AALA(アジア・アフリカ。ラテンアメリカ)連帯委員会が主催した4月11日のオンラインによる勉強会に出演した現代イスラム研究センター理事長の宮田律(おさむ)氏の講演をもとにトランプ「5つの誤算」を分析した。

@殺害が裏目に ハメネイ最高指導者を始めアジーズ・ナシールザーゲ国防相、アリー・ラリジャニ国家安全保障最高評議会事務局長らを殺害した。ハメネイの後継者は息子のモジタバ・ハメネイ師、国防相の後任はマジド・エブネ・レザー革命防衛隊将軍、事務局長の後任はモハンマド・バゲル・ゾルガドル元革命防衛隊将軍が就任。結局、中道・穏健派の政治指導者たちは消えて、極右の反米・反イスラエルの強硬派が指導部の中枢を占めた。宮田氏は「(殺害は)実に愚かしい行為」と述べた。

A抑止力を確信 イランは米イスラエルからの攻撃の抑止力としてホルムズ海峡閉鎖や湾岸諸国の大型石油掘削装置(石油掘削リグ)など石油関連施設に対する破壊の脅しが有効な手段であることを確信した。

B支援が強化へ イランと良好な関係をもつ中国、ロシア、中央アジア諸国のトライアングルの協調が強化され、イランへの軍事・経済支援が増強されそうだ。逆にトライアングルとイランに対し米国の指導力が著しく低下するのは必至だ。

C軍体制は健在 イランには12万から19万人の革命防衛隊と40万人の正規軍がいる。さらに40万から80万人の民兵組織「バシジ」も活動。宮田氏は「これら軍体制が米イランの攻撃で弱体化したようには到底思えない」と見る。

D低迷の支持率  MAGA派(トランプ岩盤支持層)の中で軍事介入反対の勢力が増えている。またガソリン価格の高騰、インフレ加速で生活が苦しくなったトランプ支持の低所得の白人層の不満が高まる。トランプ離れに拍車、支持率は30%台に低迷。11月の中間選挙で共和党敗北の可能性が現実味を帯びている。
 大ピンチのトランプ、米国民の目をそらすため次はキューバに介入か。愚行は止まず。
posted by JCJ at 15:18 | TrackBack(0) | 焦点 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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