2026年04月29日

【寄稿】富士を撃つな!富士から撃つな! 弾道・巡航ミサイルの配備許さない 軍拡に強い危機感 柔軟な運動体めざす=望月吉春(「富士にミサイルやめて!の会」事務局長)

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              デモ行進する静岡集会参加者
 世界文化遺産富士山の麓に、かつてない危機が迫る。陸上自衛隊富士駐屯地に敵基地攻撃の要と位置付けられた「島しょ防衛用」高速滑空弾(地対地長距離弾道ミサイル)を2026年3月末に、12式地対艦誘導弾能力向上型(地発型)巡航ミサイルを27年度末までに配備する問題が浮上。私たちは戦争に反対し、加害の拠点にも、被害の標的にもならないため会を結成した。

琉球弧への軍拡
全国に北上続く

 私たち静岡の沖縄連帯運動は、辺野古新基地反対が基軸。翁長氏の求心力と、オール沖縄の破竹の勝利で「基地反対」の民意は静岡にも届いた。だが、兵糧攻めなどオール沖縄への攻撃はエスカレート、コロナ禍もあり、玉城知事に代わるころには琉球弧への自衛隊軍拡が焦点に。「沖縄頑張れ」ではすまないことを感じてきた。
 ミサイル配備の動きは九州への弾薬庫建設、さらに京都などへと北上が続き、昨年8月29日熊本の健軍駐屯地、静岡の東富士への長射程ミサイル配備計画が発表に至った。

「ど厚かましい」
防衛省の言い分

 私たちは当然、反対の街頭宣伝を始めたが、最初に掲げた「静岡を標的にするな」のスローガンに、「ミサイル配備には自分たちが加害者になる面もある」との声があがった。私たちはこうした指摘を踏まえ、「標的になるのも加害者になるのもいやだ」を運動の柱とすることにした。
 防衛省は東富士で、地権者と交わした「ミサイルは置かせない」約束を無視したうえ、国道を封鎖して高機動ロケット砲システム(ハイマース)の発射訓練をしたいと言い出した。11月、地権者の「1回だけ」との苦渋の決断で訓練が実現すると、今度はさらに「またやりたい」と言い出した。その姿勢は「ど厚かましい」としか言えない。
 静岡県単位では今、市民連合が開店休業状態。そんななかで私たちは危機感をもって「シングルイシューで団結しましょう」と旗揚げした。

正式発足集会に
180人超参加
       
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             1月11日の発足集会での市民たち     
 どんな出発ができるかわからないこともあり、正式な旗揚げは翌年として、12月7日は「準備会の発足」とした。
だが、私たちの「50人くらい来てくれるかな」との不安をよそに、当日はなんと110人が集まる大盛況。私たちは、これだけの人を集めるために骨を折ってくれた人たちにひたすら感謝しながら1月11日の正式発足を決めた。
 1月11日の発足集会参加者は182人とさらに増えた。立場の違いを超えて市民が集まった。
 集会ではいつも主催者としてあいさつや司会をするベテランおじさんたちは「受け付け」に座り、司会もあいさつも女性が担当。ジェンダーバランスをひっくり返すことで、これからも明るくて柔軟な運動にしたいという思いや、女性を「添え物」扱いしない姿勢を示す工夫をした。5人制とした会の共同代表には女性4人を選出した。
また、昨年の準備会では「仮称」だった会の名前もLINEで公募。受付で投票用紙を配布して選んだ結果「富士にミサイルやめて!の会」と決まった。
 結成集会の第2部では、横須賀(ピースデポ理事)の木元茂夫さんから、全国各地に拡がりを見せている「軍拡に抗う運動」を紹介してもらい、2月21日(土)静岡市での集会とパレードを約束して会を閉じた。

駿府城公園に
全国から続々
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            駿府城公園に全国から集まった静岡集会
 2月21日の「富士にミサイルやめて!静岡集会」当日、静岡市の駿府城公園東御門前広場には全国から450名が集まった。「私たちは、平和の象徴である富士の麓に、他国に届くミサイルを並べることを望みません」と宣言。広場から商店街を抜け、静岡駅前までデモ行進をした。

       スタンドオフミサイルとは 富士に配備の予定の2種
 スタンドオフミサイルは、敵の射程圏外から発射が可能な長距離の射程を持つ新型ミサイルのこと。有事の際の「反撃能力」(敵基地攻撃能力)にもなり得るミサイルで、相手国のミサイル発射拠点をたたくことなどが想定されている。
 防衛省が陸上自衛隊富士駐屯地(静岡県小山町)に初めての配備を予定する「島しょ防衛用高速滑空弾」は国産の地上発射型で、射程は数百`。軌道が変則的で迎撃されにくいとされている。
「12式地対艦誘導弾能力向上型」も地上発射型で、国産の「12式地対艦誘導弾」を改良し、射程を約1000`に延ばした。富士から出発して9日、熊本の陸自健軍駐屯地に搬入され、国内初配備された。富士にも27年度末までに配備する予定だと、防衛省はすでに表明している。
      JCJ月刊機関紙「ジャーナリスト」2026年3月25日号 

 
posted by JCJ at 01:00 | TrackBack(0) | 関東・甲信越 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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