2026年05月09日

【月刊マスコミ評・新聞】高市自民・維新暴走に抗う人々も=山田 明

 新年度予算案は3月13日、与党が採決を強行して衆院本会議で可決された。毎日15日社説「国会軽視する政権の横暴」は、本来1カ月はかかるところを2週間程度で済ませ、審議時間は過去最短となったと批判する。

 高市首相は予算案の年度内成立を断念して、暫定予算を組んだ。国会軽視の予算審議は、財政民主主義の形骸化に拍車をかける。高市政権の放漫財政と円安インフレは、物価高騰により国民生活を直撃する。「軍拡増税」が4月から始まり、戦争準備の国民負担が今後さらに膨らみ続ける危険がある。トランプ政権が同盟国にGDP比5%の軍事費を要求しているからだ。

 アメリカとイスラエルによるイラン攻撃は、中東をはじめ世界を揺るがす。高市首相は攻撃の「法的評価は差し控える」と、曖昧な答弁を繰り返す。先の日米首脳会談では、ホルムズ海峡への自衛隊派遣に「憲法9条の制約」と伝えたというが、9条改憲など早期の発議をめざす。改憲策動に先んじて、国家情報会議設置法案が衆院で審議入りした。高市政権は「現代の治安維持法」といわれるスパイ防止関連の法整備も視野に入れる。国会で自民が3分の2強を占め、軍拡国家の様相を強めるなか、「戦争が嫌だ。怖い。そう声を上げる人々が街頭に集まり始めた」と朝日4月2日社説、戦争反対の声「デモできる社会」の意義は伝える。

 自民と連立を組む維新は高市政権の「アクセル役」だ。連立合意書には、高市政権が進める軍拡・福祉切り捨て政策とともに、「副首都法案」にも触れている。
 自維が合意した副首都関連法案の骨子案によると、副首都の指定要件として、政令市+県(連携協約等)と特別区の設置等を挙げる。骨子案の附則に「大都市法」、政令市を廃止して特別区を設置する法律の改正も盛り込まれた。副首都構想と大都市制度は、別問題のはずだ。

 大阪府の吉村知事は、副首都法案が成立すれば、大阪市廃止・分割の賛否を問う住民投票の対象は、従来の大阪市民から大阪府民に拡大できるとの見解を示した。維新大阪市議団は拙速な法定協議会設置に慎重な姿勢だ。3度目の住民投票をめぐり、大阪は「吉村維新」の暴走に揺れ動いている。鋭い報道を期待したい。
       JCJ月刊機関紙「ジャーナリスト」2026年4月25日号 
posted by JCJ at 02:00 | TrackBack(0) | メディアウォッチ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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