2026年07月09日

【支部リポート・広島】教基法「違反」撤回を 平和つくり出す教育こそ=難波 健治

 沖縄の辺野古沖で3月16日、修学旅行中の同志社国際高校の生徒らを乗せた小型船2隻が転覆し、女子生徒と船長が死亡した。言うまでもなく、決してあってはならない痛恨の事故である。
 こともあろうか、事故を受けて文部科学省は5月22日、同志社国際高校の平和学習は、政治活動を禁じる教育基本法第14条第2項違反だと認定し、是正を指導した。

 私たちは6月初め、市民団体「教科書問題を考える市民ネットワーク・ひろしま」と連名で、松本洋平文科大臣に宛てた「教育基本法違反認定の撤回と、教育への不当な支配をしないことを強く求める」要請書をつくり、賛同署名を集めてきた。17日までに集まった賛同団体は200を数え、賛同する個人は3404筆にのぼった。要請書は賛同署名を添えて18日に松本文科大臣に郵送した。
 この取り組みには、本部、各支部・部会のみなさんをはじめ、全国からのご支援をいただいた。深く感謝したい。今後、教育基本法違反認定の撤回と不当な教育支配の排除をまさに現実のものとすべく、どう運動を広げ、展開していくか。皆さんの知恵と力を引き続きお借りしたいと思う。

 平和学習・平和教育とはそもそも何だろう。現場の先生たちから、じっくり話を聞いてみたい。
被爆地では戦後の占領期、「空白の10年」と呼ばれる期間があり、被爆者は声をあげる機会すら事実上奪われた。そのことへの悔恨や反省もあって、学校現場で被爆の実相を子供たちに伝える平和教育運動が起こり、現在に至っている。この間には、時代の変遷とともに、さまざまな「揺れ」や変動もあったとされる。

 私見で恐縮だが、私は今この時点で「平和教育とは何か」と問われれば、「それは主権者教育である」と答えるようにしている。ただ、戦争や被爆の実相を教えることにとどまらず、「平和をつくりだすために、主権者として何をすべきか」を考えさせることこそ平和教育だと思うからだ。だとすれば、その主権者教育の柱は、「政治教育」であり、「歴史教育」ではないか。そう確信している。
 このたび辺野古で起きた痛恨の事故を、ときの政治権力が利用し、教育に介入し支配するようなことは絶対にあってはならない。沖縄の基地をめぐる、中央政府と主権者である地元住民とのたたかいは、まさに現代の戦争と平和=「平和を今、どのようにしてつくりだすか」を考える格好の平和教材である。
      JCJ月刊機関紙「ジャーナリスト」2026年6月25日号 
       
posted by JCJ at 01:00 | TrackBack(0) | 中国・四国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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